家を探し始めると、駅からの距離や広さ、築年数が気になります。条件を入れて検索すれば、すぐにたくさんの物件が出てきます。でも、見れば見るほど「何を優先すればいいんだろう」と迷うこともあります。
物件を見比べる前に、一度だけ今の暮らしに戻ってみませんか。僕なら、次の三つから考えます。

1.今の暮らしで、何を変えたいか
「収納が多い家がいい」と思ったら、何をどこで使い、いつ片づけたいのかを考えてみます。帰宅後、鞄や上着をすぐしまいたいのか。休日に使う道具をまとめて置きたいのか。同じ「収納が欲しい」でも、必要な場所は違います。
設備や広さの希望から始めても構いません。ただ、そこで一歩だけ「それがあると、暮らしの何が変わる?」と聞いてみる。欲しいものの理由が分かると、物件を見るときの目線も変わります。
2.家を買ったあとも、何を残したいか
物件価格だけを見ていると、毎月の支払いができるかに意識が向きがちです。でも、家を買ったあとも暮らしは続きます。住まい以外に使いたい時間やお金、手元に残しておきたいお金もあるはずです。
予算を考えるときは、購入時の費用だけでなく、維持費や必要な工事費もいったん並べてみる。まだ金額が分からないものは、無理に埋めずに「確認すること」として残しておけば十分です。何を守りたいかが見えてくると、いくらまでなら使いたいかを話し合いやすくなります。

3.希望を、内見で確かめることに変える
最初の二つが少し見えたら、希望を物件で確かめられる言葉にします。「帰宅後に鞄や上着をすぐ片づけたい」なら、玄関から収納までの動き方を見る。「家を買っても趣味を続けたい」なら、物件価格に加えて必要な費用を確認する。
内見では、写真で気に入ったところだけでなく、自分たちが普段する動きを少し想像してみてください。その場で分からないことは、分からないままメモして後で確認する。希望を確かめる項目に変えておくと、物件ごとの印象だけに引っ張られにくくなります。
最初からすべてを決める必要はありません。まずは、今の家で残したい時間と、少し変えたいことを一つずつ書いてみる。その理由と、物件で確かめたいことを横に添えるだけでも、家探しの出発点になります。
暮らしの希望を物件選びの判断基準まで整理したい方には、有料note『不動産購入の迷走を終わらせる「7つのワーク」』で、実際に手を動かせる形にまとめています。

