中古マンションをリノベーションするなら、購入前に「希望する工事ができるか」「どんな手続きが必要か」「いつ着工できるか」を確認する必要があります。特に間取り図や内見だけでは判断できない条件もあるため、管理規約などの資料と、建物の状況を合わせて確認しましょう。
この記事では、購入前に集めたい資料と、仲介担当者や管理組合・管理会社に確認したい項目を紹介します。
工事の際は、マンション規約を確かめよう
国土交通省の「マンション標準管理規約」は、管理組合が規約を作成・改正するときのひな形です。法令そのものではなく、すべてのマンションに同じ内容が適用されるわけではありません。
まずは購入を検討している物件の管理規約、使用細則、リフォーム工事に関する細則や申請書式を確認します。資料が手元になければ、仲介担当者や不動産屋さんに入手や確認を相談しましょう。
工事の「承認」と「届出」は、必要な手続きが異なる
標準管理規約では、共用部分や他の住戸に影響を与えるおそれのある工事について、事前の申請と承認が必要です。また、承認が不要な工事でも、搬入や騒音などを管理組合が事前に把握する必要がある場合は、届出の対象としています。(出典:国土交通省「マンション標準管理規約(単棟型)」第17条・PDF)
そのため、「室内の工事だから自由にできる」「小さな工事だから連絡はいらない」という判断はNG。特に勝手に行うと、施工業者の車の出入りや、振動・騒音で苦情の原因に。実際に必要な手続きは、その物件の規約と工事内容に照らして確認しましょう。
気持ちよく入居するために、工事制限・手続き・日程確認は徹底的に!
1.希望する改修に、どんな制限があるか
間取りの変更、水回りの移動、床の張り替えなど、したいことを具体的に伝えます。規約上の条件に加え、管理会社等から図面もいただき、構造や配管ルート、床の遮音等級規定など建物側の条件も設計者に確認しましょう。規約だけで工事の可否が確定するわけではありません。
2.承認や届出が必要か、どこへ提出するか
工事内容を伝え、申請先と必要な書類を確かめます。管理会社が窓口であっても、承認を決めるのは管理組合など、判断の流れやかかる時間の目安も聞いておきます。
3.申請の期限と、回答までの見込みはどうか
工事の何日前までに提出するか、図面や工程表が必要か、回答までどの程度かかるかを確認します。その物件の手続きに合わせて予定を立てます。
4.工事時間や搬入に、どんなルールがあるか
作業できる曜日・時間、廊下やエレベーターの使用、共用部分を傷つけないための養生などを確認します。設計者・施工会社にも資料を共有しましょう。
5.建物全体の工事と、時期が重ならないか
大規模修繕や共用設備の工事予定を確認し、室内工事を同時期に進められるかを聞きます。建物側の条件が分かってから、設計・施工側と着工や入居の見込みをすり合わせます。
わからない事は、購入前に明らかにしましょう
設計より前に建築士に相談がベストです。
確認した内容は、回答者・確認日・根拠となる資料と一緒にメモします。「できること」「追加確認が必要なこと」「予定に影響すること」に分けると、次に誰へ何を聞くかが明確になります。
希望する改修が購入の前提なら、その可否を曖昧にしたまま話を進めないことが大切です。確認できていない条件を整理し、購入判断や工事日程にどう関わるか、専門家と確かめましょう。
気になる物件のリノベーションについて、何から確認すればよいか迷っている方は、相談フォームから気軽にご相談ください。
ご相談の際は、希望する工事、入居希望時期、まだ確認できていないことを、分かる範囲でお知らせください。未定の項目は空欄で構いません。

また、実際にリノベーションした町田の自邸をご案内することもできます。実際の空間を見ながら、どのような事に注意するべきなのか?叶えたい暮らしをどのように実現させるのか?お伝えすることも可能です。
この記事を書いた人
宮城 洋之|meta architecture project(m-ap)
一級建築士・宅地建物取引士・FP2級。建築設計、まちづくり、既存建物の活用に取り組んでいます。自邸として町田市に中古マンション購入、リノベーションを実践。4mの大きなアイランドキッチンと骨董市で集めたお気に入りの食器たちに囲まれて暮らしてます。

